「私とコスメの想い出color」をテーマに2022年8月~9月に開催した第11回コスメ川柳は、計410句の作品をご投稿いただきました。たくさんのご応募ありがとうございました!
今回も前回に続きゲスト審査員に川柳作家のやすみりえ先生をお招きし、プロの目線から優秀作品をお選びいただきました。なんと今回はW入選を果たした方もいらっしゃいます!
やすみ先生より作品への考察と、特別に一句詠んでいただいております。
それではを結果発表~~!!
※受賞者の皆様には個別にメールをお送りいたします。
最優秀賞
1選
やすみ先生による講評下五の「背伸び色」という表現が秀逸です。
色は様々な名前がありますが、自分で色に名前をつけるのも素敵ですね。
初めてつけるチークに、ドキドキする心境が描かれていて共感のできる一句ではないでしょうか。
また、「少し盛り過ぎ」という状況は初めて使うコスメの発色具合や質感がつかめなくて失敗してしまったからかな?と想像します。
もしかしたら気持ちが盛り上がりすぎてチークも盛り過ぎてしまったのかも知れませんし、あれこれ想像ができるのがこの句の魅力なのだと思います。
優秀賞
3選
メイク濃く 小さな嘘を 隠すため
えみこ 様
やすみ先生:小さな嘘とは一体何なのかとても気になりますね!選者の私としては恋の句として味わいたい作品でした。リズムの良さが感じられる言葉並びもいいですね。
カラコンは 海の向こうの 推しの色
つべる 様
やすみ先生:海の向こうということは、韓流アイドルのファンなのでしょうか。「色」というお題から、押しカラーをテーマに川柳を詠まれていてうきうきする雰囲気がありました。
新色を 追えたあの頃 華だった
眞澄 様
やすみ先生:ご自身のメイク思い出を振り返った一句。次々に流行りの色のものが欲しくなる気持ち、わかりますね。”新色を追う”という表現が巧いです。
入賞
5選
紅の彩(いろ) いつかの母の 笑みに似て
眞澄 様
やすみ先生:母の面影を懐かしむ心情を柔らかい言葉で表現なさっています。”笑み”という言葉から、笑顔の母を想像できるように仕上げていますね。
花火の日 りんご飴色 紅をひく
milk 様
やすみ先生:夏の日のワンシーン。りんご飴のつやつやした質感が上手に伝わってきました。弾む心の艶めきも感じられますね。
AIの オススメ色に 塗るリップ
ふーみん 様
やすみ先生:いまや似合うメイクもAIが教えてくれる時代。”オススメ”としたカタカナ表記も軽やかさがありいいですね。
初メイク 顔はピカソの 絵のごとく
ゆりのはなこ 様
やすみ先生:初めてメイクした時の様子を川柳に。”ピカソの絵”と大胆に例えたところがポイントですね。
入社式 決意の色に 頬を染め
りんごうさぎ 様
やすみ先生:フレッシュな面持ちの人物がイメージできます。前向きな気持ちと頬の色、心境も伝わってきました。
今回、皆さんには「コスメと色」をテーマに川柳を詠んでいただきました。
実にさまざまな場面や出来事を絡めて表現していただいた印象です。
私の一句は、”ゆうまぐれ”という言葉から夕刻の茜色などが浮かぶでしょうか。
コスメですと、チークやリップが想像できるかも知れません。
自分の大切なひとときを、お気に入りの色のコスメで素敵に過ごせたら心も満たされますね。
まだまだマスク生活も続くかと思いますが、前向きに日々を送っていきましょう!たくさんのご投句ありがとうございました!
川柳作家
やすみ りえ先生
兵庫県神戸市出身。大学卒業後に本格的に川柳の道へ。恋を詠んだ作品が幅広い世代から共感され、現在多数の公募川柳コンテストの選・監修を務める。テレビ等での川柳コーナー・各地で川柳ワークショップの開催など、句作りをとおして言葉の魅力を伝える活動も。句集に「召しませ、川柳」「ハッピーエンドにさせてくれない神様ね」(新葉館出版)等。全日本川柳協会会員。文化庁文化審議会委員。
連動企画
【川柳企画連動型の募金を実施いたします】
SAVE the PANDA ジャイアントパンダ保護サポート基金」への寄付を今回も実施いたします!
コスメ川柳では連動企画として
「SAVE the PANDA ジャイアントパンダ保護サポート基金」への寄付を今回も実施いたします。川柳の投稿件数に200円をかけた金額を基金に寄付いたします。
寄付については1月中旬までに、その様子をスタッフブログでご報告いたします。
公益財団法人東京動物園協会が運営している「ジャイアントパンダ保護サポート基金」(http://www.ueno-panda.jp/support/)は
上野動物園をはじめとするジャイアントパンダの飼育施設での飼育環境の向上や保護活動に役立てられます。